「あれ…?こんなところにソースのシミが…いつ付いたんだろう?」
シャツに付いた汚れが気になり、水を掛けてシミを落とそうとするあなた。
しかし、いくら水で洗っても、シミは一向に薄くなる気配がありません。
…それ、ソースのシミが「酸化」してしまったのです。
本来、ソースのシミは水に溶けやすい「水溶性」の汚れの一種であるため、台所用洗剤を使用して簡単な水洗いを行えば、汚れは取り除けるケースがほとんど。
しかし、それを長期間放置させると、ソースをはじめとした水溶性のシミは酸化を起こし、水洗いだけでは落とすことが困難な「漂白のシミ」に変化するのです。
そうなってしまうと、漂白処理をする以外に、シミを除去する方法がありません。
重要なのは、汚れの種類に関係なくシミがついたら出来るだけ早く取り除くこと。
それこそが、シミ抜き効果を高める一番のポイントなのです。
色落ちテストはシミ抜き前のキホンの「キ」!
気づかないあいだにシャツへ付着し、酸化してしまったソースのシミ。
直ぐにでも汚れを取り除きたい気持ちはわかりますが、あなたの衣類が色柄物である場合は、これからご紹介する方法で「色落ちテスト」を行うようにしましょう。
① 白いタオルに洗浄液をつけます。
② 洗浄液をつけたタオルで、衣類の目立たない場所をトントンと軽くたたきます。
もし、この色落ちテストでタオルに色がついた場合は、それは「シミ抜きNG」のサイン。
ご家庭での処理は控え、お近くのクリーニング店にご相談ください。
まだ間に合う!衣類に付いたソースのシミ抜き方法
さて、ここからは実際にソースのシミ抜き方法についてご説明していきます。
①ソースのシミが付いた部分を軽く水で濡らし、台所用の中性洗剤をつけます
綿やポリエステルといった素材の場合は、洗剤を衣類に直接かけても構いません。
それ以外のデリケートな素材の場合は、洗剤を少し水で薄め、染み抜き棒で優しくトントン…とつける方法がおすすめです。
※使用する洗剤は基本的にどんな洗剤でも構いません
※使いやすさという観点から言うと、台所用の中性洗剤がベストです
※アルカリ洗剤だと衣類の色落ちがしやすくなるので注意が必要
※蛍光剤入りの洗剤を使用する場合は、衣類によって色目が変わることもあります
②ソースのシミが付いた部分を揉みほぐします
衣類の素材が綿やポリエステルの場合は、ソースのシミが付いた部分を手で揉みほぐします。
デリケートな素材の場合は、シミ抜き棒や歯ブラシなどを使用し、シミの範囲が小さい場合は綿棒の使用がおすすめです。
一度試してみて効果があまり感じられなかった場合は、同じ処理を繰り返すことで汚れ落ちが良くなります。
また、洗剤をつけしばらく放置するのも、有効です。
ただし、デリケートな衣類の場合は擦れや色落ちが起きやすいので、手で揉むことはお控えください。
※デリケートな衣類のシミ抜きには、シミ抜き棒を使用します。
※シミ染み抜き棒を使用する時の注意点は、下の生地が濡れないように裏側にタオルを入れ、優しくトントン…と叩くこと。
※洗剤が乾いてきたら途中で付け足しながら、少しずつ進めてください。
③ソースのシミが付いた部分を水で洗い流します
ソースのシミが付いた部分を、水で軽くすすいでください。
もし、シミがまだ薄く残っているのであれば、①の処理を繰り返すことでより高い効果が望めます。
その後、ソースが付いたシミ部分を確認し、シミが取れていれば⑤に、シミが残っている場合は④の行程にそれぞれ進んでください。
④水で洗い流した後もソースのシミが残っている場合は、漂白剤を使用します
漂白剤の使用にあたって特に注意する必要があるのは、色はげです。
従って、漂白剤を使用してシミ抜きを行う場合は、必ず目立たない場所で「漂白テスト」を行うようにしましょう。
方法は以下の通りです。
1:綿棒などを使い、衣類の目立たない部分に酸素系漂白剤を少しだけ塗ります。
2:衣類に塗った漂白剤の反応を高めるために、ドライヤーで加熱します。
その結果、脱色していなければ漂白テストはクリアーです。
基本的に、漂白剤を塗った部分が色ハゲ(脱色)しなければ問題ありませんが、テストの結果、もし脱色が発生した場合は、漂白剤でのシミ抜きはストップさせてください。
この時に使用する酸素系の漂白剤は、オキシドールでも代用できます。
一方、塩素系の漂白剤は、衣類の染料まで脱色してしまう作用があるので、真っ白な衣類以外には使用を控えましょう。
一度脱色して白くなった部分の色は元に戻すことができないため、くれぐれもご注意ください。
⑤ソースのシミが消えていた場合は、そのまま衣類に合った方法の洗濯に移ります
水ですすいだ後にソースのシミが消えていることを確認できたら、そのまま洗濯機を使用して衣類に合った方法で洗濯を行いましょう。
洗濯や乾燥後になると、シミは取れにくくなるため、シミ抜きは基本的に洗濯前に行うようにしてください。