落としたいシミがそこにある…頑固な汚れにはお手製“シミ軟膏”が効く!

薬局やドラッグストアーには、様々な症状に合わせたたくさんの薬が売られています。

  • 風邪には風邪薬。
  • 便秘には便秘薬。
  • 車酔いには酔い止め薬。
  • 傷には塗り薬…

そんな売り場を眺めていると、私はふと思うのです。

「塗り薬のように、塗るだけで汚れが落ちるシミ用の薬は無いかしら?」

そんな都合の良い物あるわけないと思いながらも、一応調べてみたところ…なんと、ありました!

塗るだけでシミの汚れ落ちが格段に良くなる、その名も“シミ軟膏”です!

 

シミ軟膏は“服のケガ”を直す薬?

“シミ軟膏”…初めてその名を耳にする方も多いのではないでしょうか。

“軟膏”という言い方をしていますが、実は薬局やドラッグストアー、はたまたホームセンターなどで売られているような商品ではございません。

シミ軟膏は、「自宅で」「簡単に」「自分で」作れるものなのです!

 

■用意する物

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  • 酸素系の粉末漂白剤
  • 小さめの器
  • 歯ブラシなど

■作り方&使い方

1.酸素系タイプの粉末漂白剤を器に入れる

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2.漂白剤と水を1:1で混ぜる

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3.シミの部分に歯ブラシなどを使って、“シミ軟膏”を塗る

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4.塗ってから一時間後、普段通りに洗濯をする

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たったこれだけで完了です。

 

洗濯やシミ抜きを“服の治療”、シミを“服のケガ”と捉えると、シミ軟膏はまさに、その“服のケガ”を治す薬と言えます。

もっと身近なイメージに置き換えてみると、洗濯の時に使用する洗剤や柔軟剤は、人間で言うところのシャンプーとリンス。

そして、漂白剤は服の不調を治す“服のお薬”といった感じでしょうか?

シャンプーとリンスの効能は、あくまでもカラダのリフレッシュ。

ケガや風邪といった症状には効き目がありません。

そんな時は、ケガであれば塗り薬、風邪であれば風邪薬というように、それぞれの症状に合わせた薬が必要になりますが、その薬にあたるのが“シミ軟膏”というわけです。

何はともあれ、“論より証拠”です。

何回洗っても残ってしまう先ほどの汚れに、シミ軟膏を実際に塗ってみて、その実力を試してみることにしました。

すると、どうでしょう。

洗濯機で洗っても落ちなかったシミにも関わらず、たった1回ぬりぬりするだけで、あっと驚くシミ抜き効果を体感することができました。

シミにはシミ軟膏…これからのトレンドになるかもしれませんね。

 

“シミ軟膏”を使う上での注意点

■シルクやウール、カシミアといった動物性の繊維には使用しない

 

■色柄物に使う場合は、事前に目立たない場所で色落ちテスト行った後で使用する

※色落ちテストの方法※

  1. 白いタオルに液(軟膏)をつけます。
  2. 液(軟膏)を付けたタオルで、衣類の目立たない部分をトントンと軽く叩きます。
  3. タオルに色がつかなければ、色落ちの心配はありません。

このテストでタオルに色がついた場合は、残念ながら色落ちすることを意味しています。

その際はご家庭での処理を控え、お近くのクリーニング店にご相談ください。

 

■シミ軟膏を塗った後は、必要以上長い時間放置しない

シミ軟膏は高濃度の漂白剤のため、綿や麻のセルロース繊維に使う場合に塗布したまま長時間放置すると、少なからず副作用(悪影響)をもたらします。

クリーニング店ではそうした事態を避けるべく、漂白箇所に熱をかけて効果と反応を早め、高濃度の状態で長時間放置することを避けています。

ここで注意して頂きたいのが「プロもやっていることだから」といって、ご家庭で同じように熱をかけてしまうこと。

すると、漂白反応が瞬時に進んで繊維が破壊されます。

染色にも影響を及ぼし、衣類にとっては想像以上のダメージとリスクを招くことに成りかねません。

火傷の恐れもあるため、絶対にお止めください。

塗布後の放置時間は厳守するようお願いいたします。

 

■綿や麻などのセルロース素材の衣類に使う時は、繊維が酸化を起こして破損する恐れがあるため、同じ個所に繰り返し使用しない

 

■蛍光灯の下や直射日光での長時間放置はしない

 

■すすぎ残りがあると、ストーブなどの熱に反応してしまうことがあるため、洗濯後は十分にすすぎ行う

 

クリーニング店では当たり前のように行われているイメージの“シミ抜き”ですが、現場では常にあらゆるリスクを背負いながら、細心の注意を払って作業を進めているのが現実です。

同じ状況・環境で付いたとは限らないあらゆるシミを取り除くには、長年の実績やプロの目を持つ職人であっても、そうたやすいことではありません。

そのため、中にはシミ抜きをあえて行わずに返品する“リスク回避型”の不届き業者も存在するようです。

たかがシミ抜き、されどシミ抜き。

シミ軟膏をお試しになる際は、用法・用量を守って正しく使うことは勿論ですが、汚れの状態によってはプロにお任せする方が賢い選択となる場合もあることを覚えておきましょう。

素人による無理は禁物ですよ。