洗濯にまつわるあれやこれ。
気になることはいっぱいあるけれど、一体どうすればいいのやら…
そんな時に頼りになるのが、洗濯に関するプロ中のプロ…「クリーニング屋さん」です。
現在、全国にはおよそ14万店以上ものクリーニング屋さんが存在していると言われています。
ちなみに、ちょっと街を歩けば「必ず」と言って良いほど目にするコンビニエンスストアー。
そんなコンビニの数は、全国におよそ5万店。
なんとクリーニング屋さんの数は、「どこにでもある」イメージの強いコンビニを3倍近くも上回っているというから驚きです!
私たちの衣類を守り、洗濯をはじめとした「綺麗」に関する様々なお悩みを解決すべく、日々汚れと戦うクリーニング屋さん。
そこで今回は、「洗濯のことなら洗濯のプロに聞け!」ということで、実際に消費者からクリーニング屋さんに寄せられた、洗濯に関する代表的な質問を、Q&A形式でご紹介したいと思います。
あなたが気になる「あんなこと」や「こんなこと」を解決する糸口が見つかりますように。。。
質問1:洗剤はたくさん入れれば入れるほど、洗濯物は綺麗に仕上がりますか?
洗剤はある一定の濃度になると、それに伴い洗浄力もほぼ一定になってしまうため、それ以上洗剤の量を増やしても、残念ながら仕上がりに大きな差は生まれません。
それどころか、洗剤の入れ過ぎはすすぎの際に通常よりも多くの時間を要してしまうため、水の無駄使いにも繋がります。
しかし、洗剤が少なすぎてもいけません。
規定の量に満たないと汚れが落ちない上に「くすみ」の原因にもなりますので、洗剤は決められた使用量を守って洗うようにしてください。
質問2:「塩素系漂白剤」と「酸素系漂白剤」では何か違いがあるのですか?
両者の違いは、「主成分」です。
塩素系漂白剤の主成分は「次亜塩素酸ナトリウム」、酸素系漂白剤は「過炭酸ナトリウム」となっています。
塩素系の漂白剤は、漂白力・殺菌力共に酸素系を上回りますが、衣類の染料まで脱色してしまうため、色柄物の漂白には使わないようにしてください。
質問3:色落ちが気になる衣類はどのように洗濯すればいいですか?
クリーニング店では色落ちの防止として、主に酢酸を使用しています。
ご家庭で洗う場合は「酢」で代用して頂くと、ある程度の色落ち防止に効果的です。
質問4:誤って塩素系漂白剤で漂白してしまった衣類の色や柄は元通りに直りますか?
塩素系漂白剤は衣類の染料まで脱色してしまいます。
つまり、白い部分は色が抜け落ちている状態ですので、一度白くなった衣類の色を戻すことはできません。
質問5:洗剤を入れる時に柔軟剤も一緒に入れて大丈夫ですか?
洗剤と柔軟剤では主成分(イオン)が違うため、一緒に入れると互いに成分を打ち消し合う作用が起き、両者共に本来の効果を発揮できなくなります。
柔軟剤は最後の濯ぎの段階で入れるようにしてください。
質問6:水洗い後に乾燥機に入れたら縮んでしまった毛皮は元に戻りますか?
衣類の繊維よっては、熱や水で極端に縮んでしまう物があり、毛皮もその代表になります。
そのため、残念ですが一度縮んでしまった繊維(毛皮)を元に戻すことはできません。
毛皮の場合は無理にご家庭で洗うことは避け、クリーニング店にご相談ください。
質問7:衣類についたシミはどれくらいの間、そのままにしておいても大丈夫ですか?
シミは付いてからの処理が早ければ早いほど、綺麗に取れやすくなります。
一般的に、シミが付いてから2週間以上経過すると、繊維自体に汚れが染み込んでしまうため、取れなくなる可能性が高くなります。
質問8:家庭用のドライクリーニング洗剤でも綺麗に洗濯することはできますか?
まず、「ドライクリーニング」と「家庭用ドライクリーニング洗剤」は全く異なるものです。
「家庭用ドライクリーニング洗剤」には、通常の「ドライクリーニング」では殆ど使用しない水を使用するため、衣類の形状や風合の変化、色落ちなどのトラブルが起きやすくなります。
また、十分に力をかけた洗いが行えないこともあり、それほど高い洗浄力は期待できないのが実情です。
質問9:某クリーニング店で取れなかったシミも、他社に持ち込めば綺麗になりますか?
シミの取れ具合は、以下の5つによって決定されます。
✔クリーニング店の技術力と設備
✔衣類に付着してからの時間
✔衣類に付着してからの温度変化
✔衣類に付着したシミの成分と生地の相性
✔生地の色の濃さや生地そのものの強度
このように、技術力と設備だけでは判断できないのが、シミ抜き問題の難しいところです。
「腕」による部分はもちろん影響しますが、実際にはシミ自体の状態によって結果は大きく異なりますので、先ずは現物を持ってお近くのクリーニング店にご相談頂ければ幸いです。