“洗濯”は、私たちが気持ち良く生活していく上で欠かすことの出来ない作業のひとつ。
洗濯機や洗濯洗剤も日進月歩の進化を続け、自宅で行う洗濯でもほとんどの汚れ物を綺麗に洗浄できるようになりました。
しかし、それでもやはり起きてしまうのがシミなどの“洗い残し”です。
自宅の洗濯で落としきれなかった汚れを除去したい。
そんな時に頼れる存在となるのが、クリーニング店ですよね。
クリーニング店は、“洗濯”を極めたプロ中のプロ。
きっと使っている洗剤や機械も、きっと業務用の特別なものなんだろうと想像しがちです。
しかし、
「そんなことないですよ」
あなたはこの言葉を信じることができますか?
では、実際にクリーニング店のホントの所を見ていきたいと思います…
クリーニング店のホントの所~洗剤成分は家庭用とほぼ同じ
クリーニング店で使っている洗剤というと、市販されている一般家庭用の洗剤とは比べものにならないにくらい強力なものなんだろうと思うかもしれません。
しかし、実際には一般家庭用の洗濯洗剤と成分はほぼ同じ。
違いといえば、クリーニング店の洗剤には香り成分が配合されていないという点です。
これは意外な事実と言えますね。
クリーニング店のホントの所~ワイシャツの白さの違い
クリーニングに出したワイシャツって、本当に真っ白に仕上がってくると思いませんか?
「プロの仕事だから」と言えばそれまでですが、その秘密は“水の温度”にあります。
クリーニング店では、40℃~70℃という高温で洗います。
なぜなら、汚れの主成分である皮脂は40℃以上で緩むからです。
じゃあ、熱ければ熱いほどいいのかというと、そうは問屋が卸しません。
温度が高すぎると酵素が働かず、逆に汚れ落ちが悪くなるのです。
ご家庭でお湯を使った洗濯をする際も、あまり熱くしすぎないように注意しながら(50℃くらい)ワイシャツや白いブラウスなどを洗ってみてください。
きっと、プロの白さに近づけるはずですよ。
ただし、色柄物やウール、シルクなどの動物性繊維の洗濯はお控えください。
クリーニング店のホントの所~黄ばみ取りと色の復元
綺麗に洗ったはずなのに、しばらく日を置くといつの間にか黄色く変色したワイシャツの袖や襟汚れも、プロの手に掛かれば真っ白に復元されます。
また、シミ抜きで白く脱色してしまったデニム生地なども、“染色補正”という技術を用いれば元通りに復元可能。
染色補正は全てが手作業で進められるため、大変な手間と時間を要します。
従って、現段階では全てのクリーニング店が習得している技術とは言えず、実際に行っているお店はごくわずかにとどまっています。
クリーニング店のホントの所 ~シミ抜き料金について
シミ抜きでは、
- 観察力
- 判断力
- 技術力
- 知識力
上記4つの能力を高める為に費やしたコストに加え、作業時間、落とすのに掛かった薬品代などのコストを合わせたものが、最終的な“シミ抜き料金”となります。
私たちは“シミ抜き”作業に対し、どちらかと言うと地味なイメージを抱きがちですが、シミ抜きは言うまでもなくあらゆる要素が複雑に絡み合った高度なスキル。
従って、それ相応の料金が掛かって当然ということを踏まえておきましょう。
以下、シミと上手に付き合うポイントになります。
- シミを付けてしまった時は、極力何もせずそのままの状態でクリーニング店へ持っていくのがベスト
- シミ抜き処理は早ければ早いほど効果的なので、早めにクリーニング店へ持っていく。
- 応急処置が必要な場合は、絶対に擦らず(こすらず)に、シミのある箇所の下にティッシュなど敷き、水で濡らしたティッシュなどを用いながらポンポンと叩いて、下のティッシュにシミを移すこと。
- クリーニングへ出す時は、お店の人にシミの場所を具体的に伝える。
- クリーニングへ出す時は、お店の人に「何で出来たシミなのか」という点を必ず伝える。分からない場合は、シミがついたと思われる状況をわかる範囲で具体的に伝える。
- クリーニングへ出す時は、お店の人にいつ頃付いたシミなのかを伝える。
- 出来るだけシミ抜き処理の説明を詳しくしてくれるようなお店を選ぶ。
“シミ抜き”に関しては、お店によって技術はもちろんサービス内容や料金体系が大きく異なります。
お店によってはシミ抜きを無料で行ったり、わざわあ言わなくてもシミを落としてくれる店もある一方、こちらから申告しないとシミ抜き処理をせずに、そのままお客さんに手渡されるお店もあるなど、その対応は実に様々。
従って、「たかがシミ抜き」と思うこと無かれ。
“シミ抜き”へのこだわりは、私たちが思っている以上に、お店のサービス内容や特徴として表れる重要なポイントなのです。
どこのクリーニング店を利用しようか迷った時は、シミ抜き技術に注目してみるといいかもしれません。