今では“一家に一台”が当たり前の生活必需品となった洗濯機。
かつては高価な電化製品の筆頭として、庶民の憧れの的でもありました。
現在売られている一般的な洗濯機の価格帯は正直ピンキリですが、最近は20万円近い高機能洗濯機も登場し、一部の機種は庶民にとって再び高嶺の花となりつつあるようです。
壊れにくいことでも知られる日本の洗濯機。
一度買うと長く使うことになるのは必然ですから、洗濯機選びは慎重にいきたいところ。
そこで今回は、洗濯機選びに役立つチェックポイントを6つに分けてご紹介します。
チェックポイント1~洗濯方式
二層式洗濯機

全自動洗濯機が広く普及する前の洗濯といえば、この二層式洗濯機が主流でした。
洗濯槽と脱水槽が分かれているため、脱水する際には手動で洗濯槽から脱水槽へ洗濯物を移す必要があるため、全自動洗濯機に比べると「面倒くさい」と感じる方も少なくありません。
しかし、かくはん能力は全自動洗濯機よりも上なので汚れ落ちがよく、粉石けんも溶け残りしにくいなどのメリットがあるため、洗濯のプロに愛用されるなど今でも根強い人気を誇ります。
縦型式洗濯機

洗濯機といえばこれ!と、皆さんお馴染みの主流タイプ。
洗濯槽底のパルセーターで縦型の水槽に溜めた水を回転させ、その際に発生するうずまき状の水流で洗濯物を洗います。
たくさんの水を使用するため、洗剤が良く泡立つ軟水が豊富な日本の洗濯にマッチした洗濯機と言えます。
最近は乾燥機能付きタイプも多くなっていますが、乾燥時は遠心分離の力によって洗濯層に衣類がへばりついてしまうため、乾燥しにくくシワができやすいという弱点が。
そのため、縦型式は洗濯をメインに使いたいという方におすすめです。
ドラム式洗濯機
真横に設置されたドラムの回転による、「洗濯物が持ち上げられる→落下する」という動きで汚れを落とす“たたき洗い”の方式を採用したタイプ。
たたき洗いは洗剤が泡立ちにくい硬水に適しているため、ドラム式洗濯機は硬水地域のヨーロッパを中心に普及。
日本でドラム式というと、元々は乾燥機に採用されていた方式でした。
衣類を上から落とすことで空気に触れやすくなるため、衣類が乾きやすくなります。
そのため、乾燥機能を重視する方におすすめのタイプと言えます。
チェックポイント2~搬入経路

以外と見落としがちなのが、洗濯機の搬入経路です。
この問題をクリアしないことには、せっかく買っても自宅にいれることができません。
搬入するには「本体の寸法+10cm程度」の幅が必要ですので、購入前に必ずご自宅で確認しましょう。
家電メーカーや量販店の洗濯機のサイトには、必ずと言っていいほど書かれている注意書きですので、
購入する時は売り場の担当者にも確認してみましょう。
チェックポイント3~所要時間

最新型とはいえ、劇的に進化しているとは言えないのが、洗濯に要する所要時間。
最新機種でも、6kgの洗濯物を洗って乾燥させるまでには2時間前後の時間を要するため、購入してから「こんなはずでは…」とならないよう、事前にしっかり確認しておきましょう。
ドラム式は縦型式に比べて所要時間が長めになる傾向ですので、洗濯がメインという方は待ち時間が長くなることを覚えておきましょう。
また、洗濯物と同様に干し方は外干しがメインという場合も、洗濯のみに要する時間は要チェックです。
チェックポイント4~静音性
マンションやアパートなどの集合住宅では、特に気になるポイントです。
洗濯・脱水・乾燥と、それぞれの工程で発生する音の大きさは“デシベル(db)”で表示されますが、静音性を重視される方は40db(図書館・静かな公園レベル)を目安にすると良いでしょう。
仕事の都合上、洗濯機を回すのはどうしても夜になるという方は、dbチェックを忘れずに行いましょう。
チェックポイント5~扉の開閉方向(ドラム式の場合)
これは冷蔵庫でも同じように感じた経験をお持ちの方が多いかもしれませんが、扉の開閉方向は意外と使いやすに影響を与えます。
また、使う人によって異なる“利き手”という問題も関係してくることでしょう。
機種によっては扉の開閉方向が選べる洗濯機もありますので、購入時にチェックしてみてください。
チェックポイント6~購入時期
ドラム式洗濯機の一番の買い時は、新機種の発売に合わせて徐々に値下がりが始まる夏の終わりから、秋にかけて。
一方、縦型式洗濯機の場合は6月前後に新製品が出てくることが多いため、その前後が一番値下がりにも期待できると思われます。
最近の洗濯機は、どれも機能が成熟されているため、新商品であっても飛躍的に性能がアップすることはあまりないのが現状です。
従って、新しいタイプの洗濯機を少しでも安く買いたいのであれば、新製品の発売に合わせてモデルチェンジされた直前の機種が性能的にも狙い目と言えます。
ちなみに縦型洗濯機の場合、一番コストパフォーマンスが良くなるのは中間機種あたりになります。