真っ白に洗い上げられてお日様の光をたっぷり浴びた洗濯物は、見ているだけで実に気持ちが良いもの。
中には、思わず頬ずりしてしまう…なんていう方もいらっしゃることでしょう。
ところが、よぉ~く見てみると、そこには何やら黒いものが点々と…?
「ん!?なんだコレは!!」
洗濯したての衣類についた黒いゴミ。
しかも、そこには不快なニオイまで漂う始末…
その原因は、あなたの知らない「洗濯機の中」に潜んでいました。
実はゴミだらけ…あなたの洗濯機、洗ったことはありますか?
長い間使われた洗濯機の洗濯層の外側には、少しずつ汚れが蓄積し、カビや嫌な臭いを発生させています。
そうした状態で洗濯を繰り返すと、溜まった汚れが徐々に洗濯層から剥がれ落ち、黒い点となって衣類に付着してしまうのです。
こうした汚れは、普段使っている洗剤を変えた時や、いつもであれば使用することのない漂白剤を使った時などに発生しやすい特徴があります。
また、黒い点は一度衣類に付きだすと、洗濯層の汚れを完全に除去しない限り収まることがないため、汚れが付着したら「そろそろ洗濯層を洗うサイン」として認識しなくてはいけません。
そこで今回は、洗濯層の汚れを取り除く方法にスポットを当て、詳しくご紹介していきたいと思います。
クリーニング店の洗濯機で汚れやカビが発生しないワケ
洗濯をする際にはプロのクリーニング店でも、当然ながら洗濯機が使われています。
工場などの現場では、業務用の大型のものから家庭用のものまで様々な洗濯機を使用していますが、手元に戻ってきた衣類に黒い汚れが点々と付着していた…なんていうことは、まずありませんよね。
一般家庭よりもはるかにたくさんの衣類を洗って酷使されているにも関わらず、どうしてクリーニング店の洗濯層には汚れが溜まっていないのでしょうか?
その理由は、「全体漂白」にあります。
プロのクリーニング店ではワイシャツなどを洗う際に、約50℃~60℃の温度でアルカリを高くした「過炭酸ナトリウム」という粉末の酸素系漂白剤を使用して洗濯しています。
過炭酸ナトリウムは、市販されている粉末酸素系漂白剤や洗濯層クリーナーと基本的に同じ成分を持つ漂白剤です。
つまり、クリーニング店では衣類を洗うたびに洗濯層内が漂白剤で洗浄されている状態になるため、汚れやカビなどが発生しにくくなっているのです。
これは家庭用洗濯機でも同じことが言えます。
時々で構いませんので、粉末酸素系漂白剤を使用して白い衣類を洗ってあげると洗濯層が洗浄され、カビや汚れの発生を抑えることができます。
試してみよう!洗濯層の掃除方法
①洗濯機いっぱいに40℃~50℃のお湯を入れます
※水ではあまり効果がありません
※水温は高いほど効果的ですが、あまり高いと洗濯機を傷める危険性があるので注意が必要です
※必ずゴミ取りネットを使用してください
②お湯の中に約400ccの粉末酸素系漂白剤を入れます
※一般的な家庭用洗濯機には、約400cc(コップ2杯程度)程度の漂白剤が必要になります
※市販の洗濯機クリーナーでも代用できます
③「洗いのみ」のコースで洗濯機をスタートさせます
※コース設定は全自動コースではなく、「洗いのみ」のコースを選択することで、洗濯層の汚れが剥がれ落ちてきます
④3回~5回、「洗いのみ」のコースで洗濯を繰り返します
※洗濯層内の汚れがひどい場合は、中途半端な処理をすると返って逆効果。衣類を洗うたびに汚れがどんどん剥がれ落ちて衣類に付着してしまうため、一回の洗浄で上記の処理を繰り返すことが重要です。
⑤最後に「全自動コース」を選び、洗濯をします
※すすぎ時の水量は「高水位」に設定してください
※洗濯が完了すれば終了です
あらかじめセットしておいた洗濯ネットには、剥がれ落ちた洗濯層内のゴミが溜まっていると思いますが、各々の洗濯機の状態により付着しているゴミの量は異なります。
本当に綺麗になったかどうかを確認したい場合は、要らないタオルなどを洗濯機に入れ、タオルに黒いゴミがつかないかを試してみてください。
そこでタオルにゴミが付着しない場合は洗浄成功ですが、それでもタオルにゴミが確認された場合は、ゴミがつかなくなるまま空運転を続けてください。
まとめ~洗濯層を掃除する際の注意点
洗濯機を購入してからの期間にもよりますが、今まで一度も洗濯層の掃除を行っていない場合は、かなりの汚れが付着していることが予想されます。
そんな時のポイントは、先にも述べたように「中途半端な処理で終わらせない」ということです。
目安としては3回~5回、場合によってはそれ以上の回数で洗濯を繰り返し、洗濯層のゴミをとことん取り除くようにしてください。
そして、普段から時々粉末酸素系漂白剤を使用して衣類を洗って洗濯層を洗浄し、カビや汚れの発生を抑制できるように努めましょう。