ある人は言いました。
「洗濯機は何でも洗える魔法の箱だ」
それに対し、またある人がこう言いました。
「何でも?じゃあ、今キミが履いている“靴”も?」
「もちろん。海外では普通のことさ」
「でも、ここは日本だし、キミは日本人だろ?」
「…………」
“靴”を洗濯機で丸洗いするという発想。
日本人にはあまり馴染みがありませんが、実は海外では意外と普通の行為として受け入れられています。
しかし、それでもやはり靴を洗濯機で洗うには、大きな抵抗感を覚えてしまいがち。
あなたは靴を洗濯機で洗ったことがありますか?
または、洗いたいと思ったことがありますか?
同じ汚れ物でも靴を洗濯機では洗えない理由
衣類であれ靴であれ、一度でも外で着用すれば様々な汚れに晒されます。
それならば、どちらも同じように洗濯機で洗っても良いように思えますが、「靴はNG」という意見を持つ方が圧倒的多数という現実。
その理由の多くは、やはり“衛生上の問題”にあるようです。
否定派の方に多いのが、「外のトイレに入ったりするのに汚い」という意見。
「外で汚物などを踏んだ可能性のある靴を、顔や体を拭くタオルを洗う洗濯機で洗うのはイヤ」というのが本音のようです。
同じような問題として、「汚物が飛び跳ねているかもしれないトイレマットを洗濯機で洗うのはいかがなものか?」という意見でも、よく論争が巻き起こっていますよね。
また、洗濯に関する衛生問題を巡っては、不特定多数の方が利用する“コインランドリー”に対しても、「他人が靴やトイレマットを洗ったりしてそう」と、強い嫌悪感を抱く方が少なくないそうです。
そうした声を反映したのか否かは定かではありませんが、最近では靴専用の洗濯マシーンを備える店舗も増えてきています。
本当は内心“汚い”と思いながら洗濯をしている日本人がほとんど
「最近のコインランドリーでは、洗濯機が衣類用と靴用に分けられている」という事実から察すると、やはり洗濯機で靴を洗うのは一種の“タブー”なのでは?という気がしてきます。
しかし、世の中にはあえてそのタブーに挑戦している日本人の方もいらっしゃいます。
ところが、その心中はと言うと、多くの方が内心「汚い」と思っていることが判明。
それでも「上履きだからいいか」「見た目が綺麗だから大丈夫」「手洗いするのは面倒だし…」というように、何かと言い訳を用意して、自分に言い聞かせている現状が浮き彫りとなりました。
しかし、冒頭でも触れたように海外に目を向けてみると、靴を洗濯機で洗うという行為は決して珍しいことではないのです。
特にフランスやカナダなどでは、靴を洗濯機で洗うのは日常のひとコマ。
そのせいか、靴を洗う専用のブラシなども店頭で見かけることがあまり無いため、現地に滞在している日本人は戸惑いを感じることも多いそうです。
遂に公開!洗濯機で靴を洗う時のコツ
■ポイント1~洗濯ネット、あるいは靴専用のネットに入れる

靴を洗濯機で洗う際に一番気をつけなくてはいけないのが、叩きつけられた靴によって洗濯槽が傷むのを防ぐという点。
服と違って重さのある靴は、洗濯時にかなりの勢いで洗濯槽内を“駆け回り”ます。
そのため、内層はもちろん靴自体が傷む恐れがありますので、必ず洗濯ネットに入れて保護しましょう。
似たようなアイテムとして、靴を洗濯機で洗う時専用の“シューズ洗濯ネット”という物も売られています。
こちらのネットにはクッションが入っているため、洗濯時の衝撃を和らげることができます。
また、靴を洗濯機で洗うと、脱水時にもガコンガコンと激しい音を立ててしまいがちですが、そんな時に使うとほぼ無音で静かに脱水できるアイテムも存在。
脱水時に靴が傷むのを防ぎ、そのまま干すこともできる便利アイテムですが、
- 使っていると外れやすい
- 何回か使うと壊れてしまう
こうしたレビューも多少見受けられるようです。
ポイント2~靴底に挟まった小石や異物を取り除く

たとえ小さな小石や異物でも、洗濯槽内では弾丸のように高速で飛び交い、靴の表面に傷をつけるかもしれません。
事前に靴底の小石などはできるだけ取り除きましょう。
靴底にこびりついたガムなども、一度取れたものがまた付着する可能性がありますので、こちらも取っておくようにしましょう。
ポイント3~できる限り靴紐は取り外す

洗濯機で洗濯をすると、靴紐は縮んでしまいます。
そうした事態を避けたい方は、面倒でもできる限り取り外してください。
多少の縮みは気にしないという場合は、あくまでも自己責任でそのまま回してしまいましょう。
ポイント4~中敷や靴そのものの材質を確認する

湿気の除去や防臭のために入れている中敷きは、洗濯前に取り外しておきます。
中敷が取り外せない靴は必ず材質を確認してください。
紙に近い材質のものは水に弱く、洗濯でボロボロに傷んでしまう危険性がありますので、洗濯自体が難しくなります。
また、材質的にミュールやハイヒール、革靴なども、洗濯機での洗濯は控えたほうが無難です。