「今朝は全国各地で今年一番の寒さとなり…」
「北海道では例年より○日早い初雪が観測され…」
今年もテレビから、こうした話題が届けられるようになりました。
そんなこれからの季節に活躍するのが、秋冬用のアウターです。
ニットやウール、アクリルなど軽くて暖かい素材を多く用いた秋冬用のアウターは、その高い保温力を活かし、私たちの体を冷えや寒さから守ってくれます。
ところが、そうしたアウター類は着用しても直接肌に触れることが少ないため、シャツや肌着などに比べると洗濯をする頻度が少ないという方も多いはず。
しかし、どんなに綺麗に見える衣類でも、一度着たものには必ず汚れが付着しています。
自身の体から出る汗や皮脂汚れ、空気中に舞っているチリや埃、そして花粉…
でも、毎回洗濯するのは確かに手間が掛かりますよね。
そこで、アウター類のメンテナンス用におすすめしたいのが、“洋服ブラシ”です。
洋服ブラシの効果
前述したように、衣類に付着する汚れには、自身の体から出る汗や皮脂汚れといった服の内側から付く汚れと、空気中に舞っているチリや埃、花粉などの外側から付く汚れがありますが、洋服ブラシは外側から付く汚れに対して効果を発揮します。
特に、日本人の4人に1人が発症し“国民病”ともいわれている花粉症対策として、洋服ブラシを用いた花粉の除去は非常に有効です。
また、ブラッシングをすると生地の表面が整えられるため、衣類の毛玉防止にも繋がります。
毛玉が発生する一番の原因は“摩擦”です。
そのため、着用中によく摩擦が起きやすい、腕と胴体が擦れる部分や襟元、バックのベルトが掛かる部分などは、特に毛玉ができやすい注意ポイント。

毛玉を作らないためには、着用中に摩擦を起こさなければ良いわけですが、身につけて生活する以上それは現実的な方法とは言えません。
そんな時は摩擦を減らすことに尽力するのではなく、着用後に洋服ブラシを使ってメンテナンスをしてあげればいいのです。
毛玉というのは、擦れて直ぐにできるわけではありません。
摩擦を繰り返すうちに段々と繊維が絡み合い、玉になっていくのです。
従って、繊維が玉になる前にブラッシングをしてほぐすことにより、毛玉の発生を抑えることができますよ。
正しいブラッシングの方法
1.最初は、“繊維が逆立つ方向”にブラッシングします。
下から上など、繊維がブラシに引っかかるような方向にブラッシングすることで、繊維の間に入り込んだホコリを掻き出します。
2.次に、“繊維の流れに沿って”ブラッシングします。
上から下など、繊維が整う方向にブラッシングをしてホコリを払い、毛並みを整えることで、蓄積した汚れによる黒ずみや繊維の絡まりを防ぐことができ、毛玉の発生を抑えられます。
それでも毛玉が出来てしまったら
この時、絶対に控えて頂きたいのが、“引っ張ってちぎり取る”ということ。
毛玉を引っ張るということは、そこにある毛玉以外の繊維を引っ張り出していることになるため、そこから新たな毛玉が発生条してしまう悪循環に陥るのです。
毛玉取りはクリーニング店に依頼することも可能ですが、多くの方は自宅で以下のような方法をお試しになるのではないでしょうか。
- “毛玉取り器”を使う
- ハサミを使って毛玉を切り取る
現在は100円ショップでも“毛玉取り器”が売られている時代。
私も「物は試し」と購入し、いざ使ってみた経験がありますが、直ぐに電池切れでパワーダウンを起こす上に毛玉の取れ具合もイマイチと、やはり「安かろう・悪かろう」の印象が拭えませんでした。
では、ハサミはどうでしょう?
これは所々に発生した大きな毛玉を取る場合には有効ですが、衣類全体に細かく発生した毛玉に対しての効果は薄く、非効率的と言わざるを得ません。
安い毛玉取り機はパワー不足でダメ。
ハサミも広範囲になると非効率的でダメ。
そこでおすすめしたい毛玉取りアイテムというのが、実は男性がヒゲを剃る時に使うマストアイテム“T字カミソリ”なのです!
■T字カミソリを使った毛玉取りのポイント
・網目のたて方向に細かく動かす

・空いている方の手で周囲をしっかり押さえる

・刃が真っ直ぐなストレートタイプのカミソリを使う場合は、他の部分を切ってしまわないように刃の角度をなるべく寝かせる

カミソリを使って毛玉を取る場合は、カミソリの刃で繊維を“切り取って”いることになるため、当然その分の生地は薄くなり、色味が薄くなるなど風合いも変わってきます。
そのため、同じ場所をしつこく剃らないよう気をつけてください。
衣類を着用する以上、毛玉が出来てしまうのはある意味仕方が無いことなので、決して無理はしないようにしましょう。
また、カミソリにはT字タイプとストレートタイプがありますが、ここではT字タイプの使用をおすすめします。
ストレートタイプに比べて速く安全に処理することができますよ。