2015年も、残すところあと僅か。
「今年の夏も暑かったわねぇ~」
多くの女性が名残惜しくもどこか嬉しそうに、そんな言葉をしみじみと口にする季節になりました。
女性にとって暑さからの解放は、同時に夏場の強力な“紫外線”からの解放も意味しています。
紫外線は、“日焼け”を引き起こすお肌の大敵です。
夏場はお肌の紫外線対策に孤軍奮闘した女性の皆さん。
今度はその情熱を、大切な“衣類”にも向けてみませんか?
紫外線は衣類の“色あせ”を引き起こす
太陽光に含まれる紫外線は、人の肌を褐色に変化させるだけにとどまらず、衣類にも深刻な影響を与えてしまいます。
たとえば…黒いポロシャツ。
しばらく着ないうちに、いつの間にか茶色く変色したように感じたことはありませんか?
同じように、一度袖を通してハンガーに掛けたまま、長らく放置されたコートの肩部分だけ色が違う…なんていうことも。
これらは全て、“紫外線”の仕業によるものです。
紫外線は太陽光に含まれる光の中でも最も波長が短く、目には見えませんが、染料の化学構造を変化させて衣類の色あせを引き起こす原因となります。
衣類の中でも、黒をはじめ青や緑と言った色は紫外線を浴びると特に色あせが起きやすいことで知られています。
また、ウールやシルク、ナイロン素材も変化を起こしやすいので注意が必要です。
同様に、まっ白な衣類でも紫外線による影響には要注意。
白い衣類の場合は太陽光も反射しやすいと思われがちですが、白い衣類は“蛍光増白剤”というものによって白さを強調させている物が多く、蛍光増白剤は紫外線を浴びると劣化して黄色く見えてしまうことがあるのです。
室内にも存在する紫外線の発生源
太陽光に含まれる紫外線が衣類の色あせを引き起こすという事実は、おわかり頂けたと思います。
「じゃあ、ジリジリした太陽の光に当てなければ、衣類の色あせは防げるんでしょ?」
理屈的には確かにそうなります。
しかし、ここで知って頂きたいのは、色あせを招く紫外線は「室内にも潜んでいる」ということ。
屋外の太陽光ほどではありませんが、どこのご家庭にもある室内照明の“蛍光灯”からは、微量の紫外線が放出されているのです。

つまり、紫外線の影響から衣類を守るには、家の中でも紫外線対策が必要ということになります。
少しの間であれば、蛍光灯の光にさらしておいても問題ありませんが、近距離で長時間に渡って浴びせ続けるのは、あまり好ましくありません。
太陽光の届かない室内であっても、蛍光灯の紫外線によって衣類の変色は起こってしまうのです。
室内で紫外線による衣類の色あせを防ぐには

■太陽光の当たる屋外や窓辺に衣類を長時間放置させない
カーテンレールや物干し竿をハンガーラック代わりにする光景はよく目にしますが、長期間吊るしたままにすることは避けましょう。
■室内であっても蛍光灯の光が当たるところに衣類を長期間放置させない

どうしても蛍光灯の下で保管しなくてはいけない場合は、光を遮断する通気性の良いカバーを掛けるのがベストです。
■クローゼットの中にも光が入り込まない工夫をすると同時に照明を変える
よくあるのが、クローゼットに閉まっておいたにも関わらず、衣類が色あせしてしまったというケース。
こうしたケースは、クローゼットの隙間から入り込んだ光の影響によるものと、クローゼット内の照明が影響しているものに分けられます。
クローゼット内に照明を設置しているご家庭では、その照明を今一度ご確認ください。
そこには“蛍光灯”が付いてはいませんか?
もう、おわかりですよね。
クローゼット内で衣類の色あせを引き起こす原因は、蛍光灯の照明にも潜んでいるのです。
そんな時におすすめの対策が、照明を“LED”に交換するというもの。
LEDに換えることで消費電力は低くなりますから、経済的な負担も少なくなります。
また、紫外線を抑えることで紫外線を好む虫を寄せつけにくくするといったメリットもありますよ。
ただし、既存の蛍光灯をLEDに取り替えるには、設置する器具の買い替え、工事が必要な場合もありますので、業者にご確認ください。
クローゼットの照明が蛍光灯ではなく白熱球という場合でも、LEDタイプのものに交換することで、同じような効果を得ることができます。
まとめ
「今さら言われても遅い!」という方は、素直にプロのクリーニング店にお任せしてみましょう。
クリーニング店であれば、“染色補正”によって色あせを復活させられるケースが多いので、ぜひ相談してみてください。
さあ、女性の皆さん。
これからはお肌だけではなく、衣類の日焼け対策も日頃から忘れずに行うようにしましょう。