「後悔先に立たず」
洗濯において、この言葉を最も痛感するのは、“色移り”が起きてしまった時ではないでしょうか。
色移りが起きる原因の大半は、洗濯前に色落ちしやすい衣類とそうではない衣類とを分けずに、そのまま洗濯器へ入れて洗ってしまうことにあります。
「面倒くさい」という気持ちが優先してしまったがゆえの惨事というわけです。
こうした色移りを防ぐためには、洗濯前にしっかりとした衣類の仕分けを行うことが大切ですが、それでも起きてしいまった場合はどうしたらいいのでしょう…?
色移りを防止すための5ポイント
1.衣類をきちんと仕分ける
これこそが、色移りの防止はもちろん、洗濯を行う上でのキホンの“キ”となります。
とはいえ、なるべく1回で済ませたい洗濯のたびに仕分けるのはハッキリ言って面倒ですよね…
そんな時は、「今日は白いもの洗う日」「明日は色柄物を洗う日」というように、日にちごとにまとめ洗いするなど、出来る限り仕分けできるように工夫しましょう。
ちなみに、ご家庭でも洗える洗濯機マークや手洗いマークが付いた表示タグの衣類は、基本的に次の3つの方法で仕分けします。
ただし、綿・ポリエステル・ナイロン・アクリル以外の衣類は、なるべく手洗いすることをおすすめします。
<色柄物と白物を分ける>
色の濃い柄ものをご家庭で洗う場合は、はじめに色落ちテストを行い、色移りの防止を行ってください。
色落ちテストで色がでた場合は単品で洗うか、クリーニング店でプロにお任せするようにしましょう。
<ひどく汚れた物と汚れていない物に分ける>
ひどく汚れている衣類は、2度洗いが基本です。
この時、1度洗ったひどく汚れた衣類は、脱水をしてから洗濯機を一度止めます。
その後に、汚れていない洗濯物と洗剤を入れて洗うと効率的です。
ひどく汚れている衣類が少ない場合は、桶や洗面器を使用してつけ置き洗いをするとよいでしょう。
<洗濯ネットを利用する>
デリケートな素材の衣類や、ヒモなどの飾りが絡みやすい衣類は、洗濯ネットに入れて洗います。
洗濯ネット入れると、他の衣類との絡まりを防いだり、型崩れの防止にも効果的です。
また、衣類への糸くずの付着や色移りもある程度抑えることができるので、洗濯ネットを上手に活用していくことで、対応できる洗濯の幅が広がります。
また、以下のような衣類に関しては、特に洗濯ネットを使用しての洗濯がおすすめです。
- ブラウス類
- 生地が薄い衣類
- 下着、ひも付きの衣類
- ニット類など
2.水温に気をつける
水よりも温度が高いお湯の方が汚れ落ちが良くなるのは周知の事実。
しかし、温度を上げると同時に色落ちもしやすくなります。
気温が高い夏場は水温も高くなりますので、水道からの水でも色落ちリスクが高まります。
3.脱水後はすぐに干す
濡れた状態で衣類同士が擦れることも色移りの原因です。
脱水が終わった衣類はすぐに干すようにしましょう。
4.入浴剤を入れた残り湯で洗わない
残り湯洗濯はエコな上に経済的で汚れ落ちも良いわけですが、入浴剤を入れた残り湯の場合は洗濯物への色移りが起きやすくなります。
入浴剤の製品表示や洗濯機を使用する上での注意書きを確認してみましょう。
5.色落ちテストを行う
そもそもの衣類が色落ちしやすい素材の場合もあります。
特に色柄物は使用前に衣類の目立たない部分に液を付けてみて、色落ちしないかどうか試してみるといいでしょう。
※色落ちテストの方法※
- 白いタオルに液をつけます。
- 液を付けたタオルで、衣類の目立たない部分をトントンと軽く叩きます。
- タオルに色がつかなければ、色落ちの心配はありません。
このテストでタオルに色がついた場合は、残念ながら色落ちすることを意味しています。
その際はご家庭での処理を控え、お近くのクリーニング店にご相談ください。
それでも色移りが起きてしまったら…
上記のような対策を取りながらも色移りが起きてしまったら、色移りした衣類だけを濡れた状態のまますぐにもう一度洗いましょう。
この時、ついつい漂白剤を使ってしまいがちなのですが、実はそれほどの効果は期待できません。
塩素系の漂白剤であれば色移りを落とせますが、基本的に真っ白な物にしか使用できません。
色柄物に使うと、逆に脱色してしまいます。
では、漂白剤に頼らず色移りを落とすにはどうしたらいいのでしょう?
少し調べてみたところ、ここで面白い情報を入手。
何でも、色移りした時に効果的な、色移り解消の“魔法の呪文”があるとのこと。
その呪文というのが…コレです!
『すぐに濃いめの熱いお湯』
「すぐに」
色が移ったら、まだ濡れている状態の時に
「濃いめの」
通常の3倍くらいの濃度の洗剤を
「熱いお湯」
50℃くらいの熱いお湯に溶かし、色が移った衣類だけをもう一度洗濯する
色移りを落とすには、その時に使っていた洗剤を3倍くらいの濃度にし、50℃前後の少し熱めのお湯でもう一度洗えばいいそうです。
すぐに濃い目の熱いお湯…思わず「なるほど!」と頷いてしまいますね。
ただしこの方法、シルクなどデリケートな素材には不向きな場合もあるそうなので、注意した方が良さそうです。