衣類の洗濯表示の中には「洗濯機不可」という素材もたくさんあります。
洗濯機は、水で洗っているのではなく、水の中で衣類をこすり合わせて汚れを落としています。
非常に便利な洗濯機ですが、デリケートな素材の衣類は傷んでしまう場合がありますので、その場合は以下のテクニックで衣類を洗ってください。
手洗い
衣類の洗濯表示に「手洗い」と書いてあるものは、自分の手で洗濯しなくてはなりません。
手洗いは、以下6つの方法があります。
揉み洗い
基本的に、丈夫な布地についた頑固な汚れを落とすための手洗い方法です。
両手で洗濯物を「揉む」ように洗います。
部分洗いの際にも使われる洗い方ですので、是非マスターしてください!
押し洗い
ウールやアクリル素材のセーターなど、型崩れしやすい衣類に用いられる手洗い方法です。
水の中に衣類を浸し、両手で優しく「押す」ように洗います。
押したり引いたり…を繰り返すことで「石けん水を含ませる」「汚れを押し出す」という効果があります。
つかみ洗い
薄手のニットやデリケートなレースのランジェリーなどを手洗いする方法です。
両手で軽くつかんだり離したり・・・を繰り返します。
ランジェリー類などは小さなものもありますので、その際は「指」を使って行います。
振り洗い
主に、絹のブラウスやスカーフなど薄手の素材のものを洗うときの方法です。
石けん水を入れた洗濯おけや洗面器の中に洗濯物を入れ、水か飛ばない程度に上下左右に振るようにして洗います。
ブラシ洗い
シミのついてしまった箇所などに有効な洗い方で、洗濯機に入れる前の部分洗いとしてもよく使われる洗い方です。
洗濯用ブラシや古い歯ブラシなどに、石けんや重曹などをつけて優しくこすり落とすように行います。
使い終わった歯ブラシは捨てずに、洗濯用ブラシとして再利用することで節約にもなりますよね。
足踏み洗い
毛布やカーテンなど、大きな洗濯物を洗う際に用いられる洗濯方法です。
洗濯物の上で足踏みすることによって、体重により汚れを落とす効果があります。
昔から使われている方法で現在に至っても広く用いられている大物洗いに適した洗濯方法でしょう。
洗濯おけを使うよりも、ご自宅の浴槽を使ったほうがやりやすいです。
しかし、浴槽が洗剤で汚れてしまいますので、お風呂に入る際にはしっかりお風呂洗いをお願いします。
つけ置き洗い
頑固な汚れを浮き立たせるために、数分間~一晩石けん水などに衣類を入れて放置する洗濯方法です。
衣類の汚れの質や素材によって、つけ置きできる時間は異なりますので注意してくださいね。
つけ置き洗いは、頑固な汚ればかりではなく、強い脱臭効果もあります。
お子さんの布オムツや野球などのユニフォームなど、尿や汗の匂いが気になるときは、クエン酸を加えることで脱臭効果がアップします。
一晩つけ置いただけで、手間をかけなくても汚れやニオイが除去できますので、忙しい方にもおすすめできる方法なので、是非お試しください。
また、汚れの性質によっては、使う洗剤やアイテムが異なります。
主に「洗濯用石けん」「重曹」「炭酸塩」「漂白剤」「クエン酸」を使用しますが、つけ置き洗いは適切な時間内に終わらせましょう。
一晩つけ置いても良い場合は、翌朝そのまま洗濯機に入れることができますので、非常に簡単でありながらも便利ですね。
たたき洗い
シミがついてしまった場合に有効な方法です。
基本的なたたき洗いは、以下の手順です。
- 不要な布やタオルを下に敷く
- 布地やタオルの上に、シミのついてしまった箇所を乗せる
- シミのついてしまった箇所に適切な(※)洗剤などをぬる
- 手で軽くポンポンと叩きながら汚れを下に強いた布に移す
※シミの質によって使用する洗剤は異なります。
この方法で大抵のシミは落とすことができます。
現在は専用のシミ抜き剤なども薬局で販売されていますので、いくつか種類を揃えておくと急なトラブルにも迅速に対応することができます。
煮洗い
綿や麻などの素材が黄ばんでしまった場合や、頑固な汚れがついてしまった場合などに有効な方法です。
まず、ステンレス製のお鍋に水を入れ沸かし、その中に「粉石けん(小さじ1)」と「酸素系漂白剤(大さじ3)」を溶かします。
煮立ったら、火力を弱火にし、鍋の中に洗濯物を入れ煮る・・・という驚きの方法です。
しかし、この煮洗いという洗濯方法は古くから用いられている方法ですので、新しい発想ではありません。
昔からの良き教え・・・といったイメージですね。
洗濯物を煮ている際は、黄ばみが落ちたかを菜箸やトングなどで取り出して何度か確認しましょう。
汚れが十分に落ちていないと思った場合は、石けんや漂白剤を少しずつ足していってください。
鍋は、一つ洗濯用のものを用意しておきましょう。
調理に使う予定のあるお鍋は、煮荒いが終わった後に丁寧に洗い・すすぎを繰り返してくださいね。