シトシトといつまでも雨が降り続ける梅雨の季節というのは、洗濯物にとって最大の敵。
せっかく洗った洗濯物も、室内で部屋干しするしか乾かす方法がない…という方も多いことでしょう。
ところが、最近では季節や天候に関係なく、「部屋干し」をするという人が増えてきています。
しかし、そんな時に気を付けなければいけなのが、「生乾き」によるイヤな臭いです。
誰もが一度は経験したことがあるに違いない、あの臭い…
何とか防ぐ上手な方法はないものでしょうか?
柔軟剤の使いすぎは逆効果なので注意
「柔軟剤の良い香りで生乾きの臭いを軽減させたい…!」
そう思うあまり、洗濯時に規定量を大幅に上回る柔軟剤を入れるようなことをしていませんか?
残念ですが、それでは生乾きの臭いを防ぐことはできません。
むしろ、洗濯本来の目的から見たら逆効果と言っていいでしょう。
確かに多量の柔軟剤を使うことにより、ほんのわずかな間は洗濯物の香りが強くなります。
しかし、柔軟剤の芳香成分には臭い成分を包み込む性質があるので、洗濯物に残った生乾きの臭い成分が次に洗濯する時には逆に落ちにくくなり、吸水性までもが低下してしまうため、注意が必要です。
洗濯物の生乾きの臭いを防ぎ、なおかつ良い香りに仕上げるには、
✔汚れをきちんと落とすこと
✔水分をより早くなくすこと
この2点がとても大切です。
なぜなら、生乾き特有のあのイヤな臭いは、残った汚れに水分が長く接することで起きる雑菌の増殖と、そこで発生するガスに原因があるからです。
臭いの原因となる洗濯物の汚れは、洗濯機を回す前に浸け置き洗いをしたり、汚れやすい襟や袖等を部分洗いしておくことで、洗濯時にはより効果的な洗浄が可能になります。
効率的な換気で風通しを良くする
外出する際には、室内に洗濯物を干したまま家の窓を全て締め切っている方は多いと思います。
プライバシーや防犯の面からも、それは仕方の無いことと言えるでしょう。
しかし、それでは湿気の逃げ道が無くなり、室内にこもる一方なのは言うまでもありません。
場合によっては、家じゅうカビだらけになる危険性も考えられます。
洗濯物の室内干しに限らず、あらゆる湿気対策の中でも「換気」は基本中の基本というわけです。
室内干しをすると、洗濯物の水分が放出され、部屋の湿度が上昇します。
そのため、外出時は換気扇を回したり、エアコンをドライ設定にするなどして除湿に努め、湿度をコントロールしましょう。
また、 換気という観点からも、風通しの良い乾きやすい場所で干すことも同じくらいに大切です。
湿気がこもらない場所というのは、つまるところ「空気が動く場所」になるため、風通しの悪い北向きの部屋などはあまり好ましくありません。
それでも「換気ができない」「乾かすのに適した場所がない」という時は、換気扇に併せて扇風機も使い、とにかく風の通り道を作ることを心掛けましょう。
窓辺は窓辺でも…カーテンレールにかけてはダメ!
「風通りも良くて掛けやすい!」
そんな理由から、ついついカーテンレールに洗濯物を掛けて乾かしている方…いらっしゃいませんか?
洗濯物を掛けやすいカーテンレールを利用して干したくなる気持ちは十分に理解できますが、洗濯物を干す場所としてはおすすめできません。
そもそもカーテンレールは、何かを掛けることを想定して付けられているものではありませんので重さに弱く、歪みやすくなっています。
また、カーテンレールは場所的にも意外と乾きにくいというのが実情です。
そのため、生乾きの臭いが起こりやすくなる上に、近くのカーテンにも湿気が移り、カビがまでもが発生しやすい環境になってしまうので、干す場所としての利用は控えましょう。
それでも「窓際に吊るしたい」という場合は、窓際用の物干しというのが市販されていますので、そちらを利用しましょう。
干す時の注意点としては、
✔レースのカーテンも開ける
✔扇風機などで風を起こして湿気が滞らないようにする
雨天時でも雨が止んでいるか小雨程度であれば、窓を開け扇風機を外へ向けて湿気を飛ばしてもOK。
ただし、窓を開けていると扇風機の風が当たってない場所からは、逆に外の湿気が入ってきますので、あまり長い時間窓を開けることは控えた方がいいでしょう。
洗濯機の乾燥機能や浴室乾燥設備を活用しましょう
最近は乾燥機能が付いた洗濯機を購入したり、浴室乾燥設備が整っているご家庭というのが増えてきました。
しかし、電気代節約のためにあまり活用していない…という方が、意外と多いのではないでしょうか。
確かにコストはかかりますが…それでは返って逆効果!
乾燥機能がついているという事は、一般的な浴室・洗濯機に比べて内部の気密度が高く設計されているということ。
そのため乾燥機能をまったく使わずにいると、逆に内部に湿気が残りやすく、カビの原因になるどころか、洗濯物から生乾きの臭いが発生しやすくなってしまいます。
全自動洗濯乾燥機の場合であれば、「3回に1回」くらいは乾燥機能を使うようにしましょう。
同時に、洗濯槽のカビ対策や清掃なども定期的に行うようにしてくださいね。