あなたが着ているそのコート。
最近、温かさ(保温力)が低下してきたように感じていませんか?
それ、もしかしたらコートに蓄積した“汚れ”のせいかもしれませんよ。
最後にクリーニングに出したのはいつですか?
買ってから一度も洗っていないという方…これからの季節に旬を迎える“中間洗い”で本来の機能性を取り戻し、今こそリフレッシュさせましょう!
コート類がクリーニングに出されにくい理由
これからの季節に大活躍するダウンジャケットやコートといった冬物アウター。
それらをクリーニングに出すとしたら、いつ頃を予定しますか?
大抵は、コート類の稼働率が下がる春先になってからの衣替え時期に…という方が多いのではないでしょうか。
そんな中、あえて絶賛稼働中のシーズン真っ只中に洗うことを“中間洗い”と呼びます。
しかし、実際に中間洗いを積極的に行う方は、それほど多くありません。
冬のコート類に限っては、中間どころか何シーズンも洗わないというケースさえ見受けられます。
Yシャツや下着はよく洗うのに、私たちはなぜコート類を頻繁に洗おうとしないのでしょう?
考えられる主な理由は、以下の3つです。
クリーニング料金が高い
Yシャツやポロシャツに比べ、コート類のクリーニング料金は高く設定されているのが一般的。
そのため、家計に与える影響を考えると、そうそう頻繁に出すわけにはいかなくなるものです。
クリーニングに出すタイミングが無い
一着しかないコートを毎日着ている方や、少ない数でヘビーローテーションしている場合など、サイクルの都合上クリーニングに出すタイミングが無いという方も、多いのではないでしょうか。
ちなみに私もこの手のタイプです。
シーズン中はひたすら同じコートを着続け、「もう見飽きた」と言われることもしばしば…
見た目的に“汚れていない”と感じることが多い
コート類を頻繁にクリーニングに出さない一番の理由と思われるのがこれ。
下着やワイシャツとは異なり、直接肌に触れることが少ないコート類は、それだけ皮脂や汗による汚れからは縁遠い存在に思えます。
しかし、それはあくまでも感覚的なものに過ぎず、汚れは内側(体)から付くものだけではなく、外側からも付くということを忘れてはいけません。
また、これは冬用コート類の特徴ともいえるのですが、冬用コート類には黒や紺といった汚れが目立ちにくい色の製品が多いため、ちょっと見ただけではなおのこと「汚れていない」という錯覚を起こしてしまうのです。
連続着用に隠された恐ろしい実態
いずれにしても、平均してクリーニングに出されることが少ない冬用のコート類。
シーズンが終わるまで、一度も洗わずに着続ける方も意外と多いようです。
しかし言うまでも無く、コート類は常に汚れに晒され、たとえ目には見えなくても確実に蓄積されていくものなのです。
当然ながら、時間が経つにつれて汚れの付着量は増え、そのままにしておくと汚れは落ち難くなるばかりか、衣服にはさまざまな弊害が起こります。
その最終段階ともいえる症状が、「冷たく、重くなる」という何とも恐ろしい結末です。
また、“洗わない”ということは、衛生上や洋服の寿命上の弊害に留まらず、最終的には人間の精神面にも悪影響を与えることになります。
■保健衛生上良くない
- 通気性が悪くなる。
- 保温性が悪くなる。
- 吸湿・吸水性が悪くなる。
- 垢や細菌が付着している。
- 虫食いやカビの原因になる。
■寿命を短くする
- 外観を悪くする。
- 傷みやすくなる。
- 型崩れしやすくなる。
- 光沢や色が悪くなる。
- 繊維が弱くなる。
■精神的に良くない
- 周囲の人間に不快感を与える。
- 衣服が湿っぽく、重く感じられ、さっぱりした気持ちになれない。
- 汚れた衣服を着ていると行動が消極的になる。
冷たく重いコートに袖を通さないために
気温が暖かくなり始める3月の半ばを過ぎると、タンスやクローゼットの整理を行い、それに合わせてクリーニング店に衣類を持ち込む方が増えてきます。
しかし、コート類などは前年の秋ごろから着始めているため、洋服の汚れ具合を考えると 2月頃には冬シーズンの中間地点を向かえ、丁度汚れが溜ってきている頃です。
一年で一番寒さが厳しい時期だけに、愛用しているコート類などは出来るだけ手放したくないという気持ちはわかりますが、汚れが溜まって“冷たく、重く”なる前のこの時期に、できるだけクリーニングを済ませておくことが、寒さ対策のひとつにも繋がると思います。
ぜひこの時期に、中間洗いを実施しましょう。
洗うことで温かさの違いと、本来の機能性を実感できるはずです。
最近は若い方を中心に、除菌・消臭スプレーの使用だけでコート類のケアを済ませる方が増えているようですが、それで抑えられるのはニオイだけですよ。