リサイクルに出す洋服はひと手間のクリーニングで価値を高めよう

さあ、2015年もいよいよ残すところあとひと月となりました。

「今年こそは計画的に大掃除を…」

そんな風に思いながら、限りある人生を一体どれだけ無駄にしてきたことか…

気持ちだけが先走り、計画倒れになってしまいがちな方の多くは、何でもかんでも同時に済ませようとする傾向にあります。

逸る気持ちをぐっと抑え、今年はまず洋服の整理から始めてみませんか?

 

“MOTTAINAI”の心意気はクリーニングで磨かれる

タンスやクローゼットから溢れている洋服。

そのまま肥やしにしてしまうくらいなら、いっそのこと“リサイクル”にでも出してみてはいかがでしょう?

世は空前のエコブーム。

日本が誇る“MOTTAINAI”精神が、世界を動かそうとしています。

洋服のリサイクルも、立派なMOTTAINAI精神のひとつと言えます。

では、実際に洋服をリサイクルする時の方法を考えてみましょう。

ざっと挙げるだけでも、以下のような方法が存在します。

  • 古着の買取を行っているリサイクル業者を利用する
  • フリーマーケットで販売する
  • ネットオークションで販売する
  • 知り合いに譲る
  • 施設に譲る
  • リメイクする
  • ウエスなどの生地としてリユースする
  • 資源回収に出す
  • 下取りに出す

ひと口に洋服のリサイクルといっても、こうした様々な方法がありますが、「自分の手を離れて第三者の手に渡る」ということを考えた場合、次に着る人のことを考えて、ぜひ実践して頂きたいことがあります。

それは、洋服の“クリーニング”と“メンテナンス”です。

 

ひと手間のクリーニングが与える影響の大きさ

「どうせもう着ないものだから、わざわざ洗濯しなくても…」

そんな風に思ってしまうのも、無理はありません。

これから手放す物に、手間隙あるいはお金を掛けたくないという気持ちは大いに理解できます。

しかし、洋服をリサイクルに出す時に大切なのは、「自分が次に着る人だったらその服を着たいと思うかどうか?」 ということだと私は思うのです。

ではここで、あなたがリサイクルに出そうとしている洋服を改めて見てみましょう。

  • 糸くずやペットの毛が付着している
  • ポケットに何か入っている
  • 香水や生活臭が染みついている
  • シミや汚れが残っている
  • ボタンや装飾品が取れたり壊れたりしている
  • このような状態のままになっていませんか?

着る機会が少ない服ほど、手に取る機会も少ないため、自分でも気付かないうちに散々な状態になっていたりします。

綺麗に洗濯してからしまった洋服でも、あとから黄ばみが浮いたりカビが生えたり、はたまた虫食いで穴が開いてしまうことも多々あります。

あまりに状態がひどいと、リサイクル店に買い取ってもらえない、フリーマーケットで買い手が付かないといった状況は十分に考えられます。

そんな時は、多少のひと手間を惜しむことなく、クリーニングやメンテナンスに精を出しましょう。

糸くずやペットの毛をコロコロやガムテープで取り除く

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香水や匂い残り、シミや汚れがあるものは一度洗濯をするかクリーニングに出す

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多少のほつれは手縫いで丁寧に縫い直す

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ボタンが取れていたり、緩んでいるものはつけ直す

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ポケットに物が入ったままになっていないか確認する

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もう手放す洋服なのに、そこまでするのは面倒くさい!と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、リサイクル業者やフリーマーケットなどに出す際は、商品の“綺麗さ”によってハッキリと明暗が分かれます。

プレミアがついた余程の稀少品でも無い限り、汚れた品にわざわざお金を出そうと思う物好きさんは、まずいないでしょう。

ましてや古着ともなれば、買取価格は1着10円、20円というケースも珍しくありません。

私も過去に、大量の洋服をリサイクルショップに持ち込んだ経験がありますが、購入時には片手以上の諭吉さんを手放したブランド物も、売却時には片手以下の小銭になって返ってきたものです…もちろん、この時は事前にクリーニングなど一切行わず、衣装ケースから引っ張り出したままの状態でした。

少しでも高く買い取ってもらうためには、売却前のクリーニングやメンテナンスといったひと手間が重要なのです。

 

とある被災地での出来事

ここからは少し余談になりますが、これは阪神大震災や東日本大震災が起こった際、実際にあったお話です。

震災当時、被災地には全国から数え切れないほどの救援物資が届けられました。

そこには水や食料、電池、毛布、布団などと共に、多くの衣類も含まれていました。

着の身・着のまま家を飛び出した被災者にとって、そうした心使いは涙が出るほど嬉しかったはず…なのですが、送られてきた衣類の中には、あろうことかシミや汚れ、そして穴やほつれだらけのゴミ同然…いえ、まさしくゴミそのものといった衣類が大量に混ざっていたのです…

被災地への救援物資と、リサイクルに出す洋服はまた別物ですが、「次に着る人の気持ちを考える」という点では、どちらも同じだと私は思うのです。

皆さんは、どうお考えになりますか…?