額に浮いた汗をハンカチで拭い、アスファルトの照り返しにただひたすら耐え抜いた季節も今は昔。
気温が下がり、毎日が格段に過ごしやすくなりましたよね。
むしろ、「ちょっと寒いよ~」という声が聞こえてきそうな今日この頃。
サラリーマンの皆さん、夏場に比べて汗をかくことが少なくなったからと言って、ワイシャツの洗濯回数を減らしていませんか?
同じワイシャツを数日に渡って着ているようなことはありませんか?
「汗をかきにくい冬だから、多少着まわしても大丈夫」
もし、そんな風に考えているのであれば、それは大間違い。
むしろ、冬こそしっかりとした洗濯が必要になるのです。
冬こそワイシャツを洗うべき理由その1~冬の汗は濃度が濃い
冬は夏に比べて汗をかく量が少ない=喉の渇きを感じない=一日の水分摂取が少ない、ということになります。
とある実験によると、夏と冬でかいた汗の量を比較すると、10:8と大きな差はないのに対し、これが水分摂取量になると、冬場は10:4と夏の半分以下になるとのデータが。
しかし、特に体を動かしていなくても、人間は体温調節のために冬でも当然ながら発汗しています。
そして、体に水分が少ない時の汗というのは濃度が濃くなるだけではなく、ニオイまで濃くなるというオマケ付き。
つまり、“夏場の汗よりも臭い”ということです。
かいた汗をそのまま放置しておくと、菌が増殖してニオイはさらに倍増。
自分ではあまり気づけない汗のニオイだけに、もしかしたら回りの人には気づかれているかもしれませんよ…。
冬こそワイシャツを洗うべき理由その2~濃い汗はニオイが気になる
人間的にも仕事的にも、一番“脂”がのってくる30代から40代。
しかし、この時期は文字通り、一番“脂(皮脂)”が出る時期でもあるのです。
30代の皮脂汚れのニオイは、単に脂っぽい匂いで済みますが、その皮脂が酸化すると古いポマードのような加齢臭が漂います
加齢臭は年を重ねるごとに悪質になっていきますから、現時点であまり匂ってなくても安心はできません
また、これからの季節は通勤電車が特に要注意。
暖房が入る上に、ギュウギュウの人混みで窓やメガネが曇るほど車内の湿度が上昇します。
コート着てるとさらに暑くなり、そこに雨なんか降りでもしたら、それはもう地獄絵図としか言いようがありません。
冬の満員電車は一番の汗かきポインと言っても過言ではありませね。
さあ、あなたの汗がより一層臭くなる条件が整いました。
それでもまた、そのワイシャツで明日も一日過ごしますか?
すべての男性の「2日目」が皆、同じように臭いかといえば、そこには当然個人差はあります。
しかし、前述したように人は自分のニオイには鈍感です。
そのくせ、他人のニオイには敏感なわけですから困ったものです。
さらに、あなたの体から分泌されているものは、汗だけじゃありません。
汗と一緒に分泌されている皮脂が、あなたも気づかぬ内にワイシャツへと染み込み、蓄積されているのです。
冬こそワイシャツを洗うべき理由その3~襟やワキが黄ばみやすい
かいた汗をそのまま放置してしまうと、空気中の酸素と結合して「酸化」を起こします。
その酸化こそが、ワイシャツの襟や袖、ワキなどに浮かぶ「黄ばみ」の正体です。
わかりやすい身近な例でいうと、りんごを切って放置しておくと切り口が茶色くなる現象。
あれが酸化です。
汗や皮脂の分泌量には個人差があるため、変色の具合や黄ばみの程度も、体調や体質によって変化します。
ワイシャツの汗汚れはそのまま放置すると、10日もあれば黄ばみを発生させるには十分です。
ちなみにこれは、素材に綿を使ったワイシャツの場合で、ウールやシルクなどその他に素材によって「酸化」が起きるタイミングは前後します。
何度も言いますが、冬でも人は汗をかきますし、皮脂も出しています。
しかも、夏場より汗の濃度は濃いため、ニオイも強烈です。
皮脂の主成分である油は寒いと固まります。
つまり、気温の低い冬場に皮脂汚れの付いたワイシャツを放置すれば、それだけ油(皮脂)は固まりやすくなり、水道水を使った通常の洗濯ではワイシャツの襟や袖、ワキなどに着いた汚れは落ちにくくなります。
洗い残った皮脂汚れはそのままワイシャツに残留・蓄積され、その残留した皮脂汚れが黄ばみとなって、後日浮いてくるのです。
また、ワイシャツの襟の芯に使われている素材は油と相性が良いという一面があるため、皮脂汚れを吸いやすいという特徴が。
つまり、襟はそれだけ、他の場所に比べて黄ばみやすいポイントだということです。
油を吸いやすい箇所だけに、早く洗うにこしたことはありません。
早く洗えば洗うだけ、芯に付着した皮脂が取れやすくなります。
清潔さはモテる男への第一歩。
冬でも気を抜かず、ニオイで注目されるよりも、常に真っ白く洗い上げたワイシャツで周囲の視線を集める男になりましょう。