ジュース、ケチャップ、インク、ペンキ、泥水、機械油、etc…
衣類につけてしまうと厄介なもの…単純に考えただけでも色々ありますよね。
その中のひとつに、最近では虫歯予防などお口のケア用品としても注目されている“ガム”があります。
誤って噛んだガムを衣類に付けてしまうと、それはもう地獄絵図の始まりです。
付いて直ぐの段階であれば比較的簡単に取れることも多いですが、なぜか気づくのに遅れてしまうのがガムの不思議なところ。
慌ててティッシュで取ろうとしようものなら、破れたティッシュのカスまで巻き込む二重の大惨事に陥ります。
「それでもやっぱりガムが好き!」
今回はそんなあなたに贈る、衣類に付いたガムを落とす効果的な方法をいくつかご紹介したいと思います。
噛んでも噛んでも無くならないガムの性質
ところで、普段何気なく噛んでいるガムですが、その不思議な食感について考えたことはありますか?
ガムの主成分は“チクル”といわれる樹木の樹脂です。
その“チクル”を含んだガム噛みながら冷たい飲み物を飲むと、ガムはどうなるでしょう?
ガムは口の中で硬くなるはずです。
では次に、ガムを噛みながらチョコレートなど油分の強い物を食べると、ガムはどうなりますか?
恐らく、ドロドロになって溶けてしまうのではないでしょうか。
冷やすと硬くなり、油分にふれると溶けてしまうチクルの性質。
これこそが、衣類に付いたガムを取るポイントなのです。
即実践!ガムはこうして取れば怖くない
衣類に付いてしまったガムを取る方法その1…冷やす
<用意する物>
- 氷を入れたビニール袋
<手順>
1.冷えると固まるガムの性質を利用し、 氷を入れたビニール袋を当てて冷します。
2.冷えてガムの粘着力が落ちたところで、指や爪を使って綺麗に剥がします。
この方法は、ガムが衣類の繊維まで入り込んでいない場合にのみ有効です。
また、デリケートな素材の衣類に関しては、プロのクリーニング店に相談することをおすすめします。
衣類に付いてしまったガムをとる方法その2…冷やして叩く
<用意する物>
- 氷を入れたビニール袋
- 食器用中性洗剤(もしくはベンジン)
- 古くなったハブラシ
<手順>
1.「その1」と同じように、ガムに氷を入れたビニール袋を当てて冷します。
2. ガムが付いてしまった衣類の下にタオルを敷き、食器用中性洗剤あるいはベンジンをつけたハブラシで叩きます。
この方法は、上記の「その1」を行ってもガムが取れなかった場合にお試しください。
また、ウールやシルクなどデリケートな素材のにはベンジンを使用してください。
衣類に付いてしまったガムを取る方法その3…冷やして油を塗る
<用意するもの>
- 氷を入れたビニール袋
- サラダ油
- 食器用中性洗剤
<手順>
1.「その1」と同じように、ガムに氷を入れたビニール袋を当てて冷します。
2.ガムが冷えて固まったら、取れる範囲で取り除きます。
3.残ったガムにサラダ油を少し塗ります。
4.徐々にガムが溶けてくるので溶け切るのを待ちます。
5.ガムが溶けて無くなったら食器用中性洗剤で油を洗い流します。
この方法で大抵のこびりついたガムは取れますが、作業する際には以下の点に注意しましょう
- 「その1」と「その2」のどちらの方法でも取れない場合に試す
- 家で洗濯できる範囲内の衣類で試す
これらの点に注意しながら、慌てず根気よく作業しましょう。
綺麗に剥がすには、ある程度の時間が必要です。
また、ガムの種類によっては溶けないものもありますし、衣類の素材によってはこの方法が適さないケースも存在します。
特に、ポリウレタンなどの素材にはオイルで変質するものもあるので注意が必要です。
試す前には、必ず衣類のタグで素材を確認しておきましょう。
取れない場合はプロに任せる
今回ご紹介した方法を全て試してもガムが取れなかった場合は、プロのクリーニング店にお任せしましょう。
無理に取ろうと強く擦ったりすると、衣類の生地を傷めたり、脱色に繋がる恐れがあります。
特に、色の濃い衣類で試す場合には要注意です。
頑固なガムのこびり付きも、プロの腕と知識、そして機械や薬品にかかれば、あっという間に取り除いてくれますよ。
アロマオイルの効果は微妙?
また、ネット上の一部では”アロマオイル”を使った方法が紹介されているのを、中には見かけた方もいらっしゃるでしょう。
確かに“アロマオイル”も油であることに変わりはありませんが、正直なところあまりおすすめはできません。
実際に試した方の意見を聞く限りでは、結果の面でもあまり効果は期待できないどころか、衣類にキツイ臭いが残ってしまうこともあるようです。
ほんのり漂えば癒しの香りになるアロマオイルも、必要以上に香ってしまえば不快のもとになりかねません。
オイルの成分が、逆にシミになる恐れもありますので、どうしても試してみたいという方は要らない布などを使い、実際に取れ具合を確かめてみることをおすすめします。